運営法人向けの情報

１．ご本人からの相談

　有料老人ホームの入居にあたり、複数の紹介会社を利用しました。入居後、ホームに申告した紹介会社以外の紹介会社より、「当社経由なら入居祝い金が出る」と連絡があり、ホームに紹介会社の変更を依頼しましたが、「入居後の紹介会社の変更はできない」と断られました。結果として入居祝い金を受け取れず、納得がいきません。何とかならないものでしょうか。

２．押さえておきたいポイント

　紹介会社の多くは、民間の事業者によって運営されており、ホームに入居希望者を紹介することで得られる「紹介手数料」を主な収益源としています。そのため、紹介会社はホームと契約を結び、紹介会社を通じてホームに入居された場合、ホームは紹介会社に「紹介手数料」を支払う仕組みになっています。

　今回のケースでは、すでに紹介会社に紹介手数料が支払われていると考えられます。そのため、入居祝い金を受け取ることを目的とした紹介会社の変更は、認められません。

３．これから入居を検討する方へ

　紹介会社を利用することで、専門的なアドバイスを受けながら、自分に合ったホームを効率よく探すことができます。ただし、入居を検討される方は、費用のご負担なくサービスをご利用いただけますが、紹介会社の運営はホーム（運営事業者）から支払われる紹介手数料によって成り立っていることをご理解ください。

その仕組みを踏まえた上で、紹介会社のサービスを賢く、納得して利用するようにしましょう。

（１）紹介会社を利用するメリット

・ご希望の地域、ご予算に合わせて、さまざまなホームの情報を提供してくれる

・施設を比較検討するために専門家がアドバイスしてくれる

・パンフレットの情報の見方、選び方について相談できる

・法制度の活用や仕組みについて説明してもらえる

（２）デメリット

・紹介会社が提携しているホーム（運営事業者）以外は紹介されない

（３）高齢者向け住まい紹介事業者届出公表制度とは

　高齢者向け住まいの業界団体で構成されている「高齢者住まい事業者団体連合会【高住連】」では、紹介事業者届出公表制度を運営しており、「行動指針」「遵守項目」では、紹介手数料に関するルールを明確にすること等を定め、その内容に同意いただける紹介会社から届け出を受け、公表しています。

　「遵守項目」では、福祉サービスの公平性・中立性・透明性を損なう恐れがあるため、お祝い金やキャッシュバックなどを用いた顧客誘導を禁止しています。

また、入居希望者の介護度や医療ニーズに応じて手数料を変動させることや、ソーシャルワーカー等へのリベート（紹介料）の支払いも、不適切な紹介手数料の設定として認めておりません。

　紹介事業者選定の参考材料としてご活用ください。

（参考）

・有料老人ホームの設置運営標準指導指針（令和6年12月6日）　12 契約内容等(6)入居者募集等

・高齢者向け住まい紹介事業者届出公表制度（2025年1月遵守項目改定）

４．相談事例からホーム運営のポイント（会員マイページにのみ掲載）

続きは、会員マイページにログインのうえ、ご覧ください。

【価格・料金】紹介会社から入居祝い金を受け取れなかったことに対する不満