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【安全・衛生】身体拘束について
(ご家族からの質問)
母が老人ホームに入居しているが、寝たきりで主に介護ベッドで生活している。認知症もひどくなってきており、たまにベッドから転落している。「介護ベッドの柵を四方に設置し、落ちないようにして欲しい」とホームに訴えたが、「身体拘束となるのでできない」との回答だった。安全のための対応なのに、どうして身体拘束となるのか。
≪相談者に対する苦情対応委員会のコメント≫
有料老人ホーム設置運営指導指針では、「入居者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束その他入居者の行動を制限する行為(以下「身体的拘束等」という。)を行ってはならない」とされており、介護ベッドの四方をベッド柵で囲むことも、自分で降りられないように制限することになり、入居者の行動を制限する行為であることから、身体拘束とみなされます。
ホームではやむを得ない場合を除き、身体拘束を行わずに、ご入居者の安全を確保すべく取り組んでいます。具体的には、転落してもケガをしないようにベッドを低くしたり、床にクッションマットを敷いたり、ベッドを布団に変えたりなど、様々な対策が検討されます。ホーム担当者にどのような対策を立てられるのかご確認ください。(参考)
有料老人ホーム設置運営標準指導指針(老発 0402 第 1 号平成 30 年 4 月 2 日)
9 サービス等
⑸ 入居者に対するサービスの提供に当たっては、当該入居者又は他の入居者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束その他入居者の行動を制限する行為(以下「身体的拘束等」という。)を行ってはならないこと。
⑹ 緊急やむを得ず身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の入居者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならないこと。
⑺ 身体的拘束等の適正化を図るために、次に掲げる措置を講じなければならない。
イ 身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会を 3 月に 1 回以上開催するとともに、その結果について、介護職員その他の従業者に周知徹底を図ること。
ロ 身体的拘束等の適正化のための指針を整備すること。
ハ 介護職員その他の従業者に対し、身体的拘束等の適正化のための研修を定期的に実施すること。
≪事業者に対する苦情対応委員会のコメント≫
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