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「第9回有老協・シルバー川柳」入選発表

 毎年敬老の日に向け公募している「シルバー川柳」に、9回目の今年は10,558作品の応募があり、下記の20作品が入選しました。

(敬称略・順不同)

定年で田舎戻ればまだ若手
安松 文次(64歳/男性/無職/大分県)
我が家にも政権交代夢にみる
伊能 幸一(76歳/男性/無職/千葉県)
ケータイの返事をしようと葉書出し
植平 勝子(84歳/女性/主婦/京都府)
五十年かかって鍋と蓋が合う
田村常三郎(76歳/男性/無職/秋田県)
マイケルの真似を発作と間違われ
井野  浩(47歳/男性/無職/福岡県)
夫婦仲社会福祉と妻は言い
得能 義孝(67歳/男性/無職/広島県)
証人が一人もいない武勇伝
上中 直樹(30歳/男性/自営業/千葉県)
万歩計つけて帰りに車呼び
津留 キヌ(75歳/女性/無職/熊本県)
老後にと残した夢も夢のまま
永松 義敏(68歳/男性/民事調停委員/奈良県)
物忘れ昔からだと負け惜しみ
井上 栄二(76歳/男性/無職/千葉県)
バラに似て妻も花散りトゲ残し
中村 利之(65歳/男性/無職/大阪府)
美しく老いよと無理なことを言う
菅 勇(81歳/男性/無職/大分県)
その昔恐竜見たかと問う曽孫
岡崎万紀子(55歳/女性/主婦/千葉県)
置き忘れ知られたくなく大掃除
熊井つぎえ(70歳/女性/主婦/大分県)
古希過ぎりゃ嫉妬もされぬ朝帰り
津村 信之(69歳/男性/無職/東京都)
聞き取れず隣にならって空笑い
北川 山三(70歳/男性/無職/茨城県)
注目を一身に受け餅食べる
山本 哲也(39歳/男性/会社員/千葉県)
妬ましや妻の犬への言葉がけ
西岡  博(61歳/男性/無職/高知県)
お辞儀して共によろけるクラス会
石岡 和子(82歳/女性/無職/東京都)
定年にエプロン貰い嫌な予感
田辺 正勝(64歳/男性/パートタイマー/東京都)

応募状況

 応募総数は10,558作品で、前回の8,840に比べ1,718(19.4%)増え、3年ぶりに1万の大台を回復しました(5回目12,096 / 6回目7,466 / 7回目7,202)。

 応募者平均年齢は前回(63.4歳)に比べ2.5歳高い65.9歳となりました。これは、高齢者(65歳以上)の応募比率が3.8ポイント増え、40~64歳と40歳未満の応募比率がそれぞれ1.8ポイント、2.0ポイント減少したためです。7回目までは応募者平均年齢の若年化が続いていましたが、前回以降高齢化しています。なかでも一番比率を伸ばしたのは80代で、3.9ポイント増の19.0%となりました(90歳以上1.2ポイント増の3.7%、70代2.2ポイント減の27.5%、60代0.7ポイント増の22.7%)。高齢者がますます元気になりつつあるということでしょうか。応募者最年長は102歳の女性(前回は101歳の女性)、最年少は前回同様6歳の女児(小学生)でした。長らく6:4を続けていた男女別では、前年に引き続き女性が比率を上げ、44.5%に増えました。地域別では、全都道府県から応募がありましたが、大都市圏が上位を占めています。

題材比率に垣間みる高齢者の関心事

 前年同様、「第二の人生・自立・希望」(1位)、「容姿(頭髪・皺・入歯・老眼)・しぐさ」(2位)、「体力・気力・健康」(3位)が上位を占め、前回5位だった「趣味・ペット・生甲斐」も4位に順位を上げました。百年に一度といわれる不況にありながら、身体を気遣い、高齢者特有の容姿・しぐさ・物忘れなど負い目を笑い飛ばしつつも、前向きに生きようとしている様子がうかがえます。

 自分以外の人間に対する見方に変化が認められます。前回まで4位だった「身内(子・孫・嫁・親兄弟)」が5位に落ち、内容をみても不況のせいでしょうか、高齢者の年金や定額給付金をあてにする子や孫、里帰りしていた子や孫が帰った後の安堵感を詠むものが以前に増して目立ちました。「仲間・友情」も15位(前回13位)に落ちました。一方、「夫婦愛」が9位から6位に躍進しています。裏返せば夫婦愛を意味する「夫婦同床異夢・婦唱夫随」(16位)と合わせれば7.9%となり、配偶者が4番目の関心事だといえます。

 贅沢や余裕は低迷しました。「恋・色気」(15位→13位)は順位を上げたものの比率では0.3ポイント落ち、「おしゃれ」(18位)は横ばい、「旅行」は0.2ポイント減って最下位でした。

 総括すると、「頼りになるのは遠くの身内や他人より、近くの配偶者。この不況で贅沢はできないけれど、主従関係はさておき夫婦支えあって前向きに生きて行こうね」ということになりそうです。

 なお、最近の出来事・世相・流行を反映したキーワードとしては、引き続き「年金」が最も多く、「オレオレ/振り込め詐欺」、「もみじマーク」、「後期(高齢者)」、「メタボ」が根強く残っています。新登場のものでは、「(定額)給付金」やアラ還/アラ古希などの「アラ×××」が目立ちました。また、総選挙を前にして、政界をもじった作品も散見されました。

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