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平成30年度下半期の労働災害防止対策の推進について

 労働災害による休業4日以上の死傷者数は、平成30年も減少傾向がみられず、前年同期比で7.2%(8月末現在)の増加となっています。また、死亡者数は、前年より減少しているものの、その減少幅は徐々に小さくなっています(18.9%減(5月末現在)→9.3%減(8月末現在))。
 厚生労働省が推進する第13次労働災害防止計画では、2017年と比較して、2022年までに労働災害による死亡者数を15%以上、休業4日以上の死傷者数を5%以上減少させることが目標とされていますが、初年度である今年度の労慟災害発生状況を踏まえ、より効果的に労働災害防止対策に取り組む必要性が提唱されています。
 このため、平成30年度下半期は、下記に示すような労働災害の傾向等を踏まえた対策を推進することとされ、周知の依頼がありましたので、お知らせします。

1.社会福祉施設の労働災害防止対策について

(ア)労働災害発生状況等

 社会福祉施設における休業4日以上の死傷者数は、4,906人と前年同期比475人(10.7%)の増加となっている。総務省の労働力調査によると、平成30年7月時点の労働者数は429万人であり、前年同期と比較して13万人(3.1%)増加している。死傷者数の増加率は労働者数の増加率を上回っており、労働災害発生率は前年同期比で増加していることが推察される。
 事故の型別では、転倒が1,840人と全体の38%を占めている。転倒に続いて動作の反動・無理な動作、交通事故(道路)の順で多く発生している。また、転倒と動作の反動・無理な動作(1,517人)を合計すれば、社会福祉施設における災害全体の68%を占めている。なお、転倒及び動作・無理な動作は前年同期比で増加している。

(イ)留意事項

 転倒災害については下記2(1)、腰痛については下記2(2)を踏まえた対策の徹底を図ること。また、社会福祉施設における事業者・介護従事者を対象に、腰痛予防講習会を全国で開催しているので、関係事業場においては積極的に参加すること。

2.業種横断的な対策について

(1)転倒の防止

 転倒は、近年業種を問わず増加を続けており、平成30年8月末現在での休業4日以上の死傷者数は18,607人であり、前年同期比で19.4%増加しており、近年の死傷者数増加の大きな要因となっている。近年の災害の傾向から、以下のとおりの留意点が挙げられる。

ア 冬季(積雪や凍結による転倒災害が多い時期)での対策

 転倒災害は冬季に積雪等により多く発生する傾向があるため、特に積雪の多い都道府県においては、冬季より前に、転倒危険場所の周知、滑りにくい履き物の選択とともに、転びにくい歩き方の励行など、転倒防止対策等を徹底すること。

イ 高年齢労働者対策

 転倒災害は高年齢労働者、特にそのうち女性の労働者が多く被災する傾向があることから、転倒災害を防止するため、転倒危険場所、滑りにくい履き物の選択について労備者に周知するとともに、特に高年齢労働者を多く雇用する事業場においては、始業前の体操等を実施すること。また、平成30年6月に中央労働災害防止協会が発行したFエイジアクション100?生涯現役社会の実現につながる高年齢労働者の安全と健康確保のための職場改善に向けて?」等、高年齢労働者の安全と健康の確保のための留意事項がまとまったテキスト等を活用すること。

(2)腰痛の予防

 第三次産業、製造業、陸上貨物運送事業の動作の反動・無理な動作による死傷者の発生件数は、増加傾向にある。特に、経験年数3年未満の労働者の占める割合が高く、また、40歳以上の労働者においては休業見込みが6か月以上の重篤な災害が多発している。このことに鑑み、平成25年基発0618第1号「職場における腰痛予防対策の推進について」に基づく対策の徹底、特に雇入時における腰痛予防等の労働衛生教育や、補助機器の導入等による腰部に負担のかかる作業の省力化等の実施を図ること。

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