私たち、全国有料老人ホーム協会が目指すもの
有料老人ホームは、昭和40年代、自立自助を目指す高齢者の住まいとして誕生し、現在では、高齢者の老後の住まいとして広く知られるようになりました。
私たち協会は、民間の創意と工夫の精神の下に有料老人ホームを運営している事業者が集い「社団法人全国有料老人ホーム協会」として昭和57年に設立され、入居者の保護と事業の健全な発展に努めて参りました。
超高齢社会の到来、社会環境の変化、様々な制度改正等によって“有料老人ホーム”は多種多様化しています。その中から自分に合った住まいを選択する高齢者をサポートすることは、私たち協会が担うべき大きな役割です。協会はこの責任の重みをしっかりと受け止め、“社団法人”から“公益社団法人”へと組織を移行しました。
私たち協会は、コンプライアンスに基づく運営と積極的な情報の開示等を通じて、より一層有料老人ホームの入居者の保護に努めるとともに、事業者の健全な発展をサポートをして参ります。そして何より、高齢者に安心して老後の暮らしを選んでいただけるよう努力いたします。
沿革
昭和57年 (1982年) |
社団法人全国有料老人ホーム協会 設立(旧厚生省許可) |
---|---|
昭和63年 (1988年) |
ホームの入居に関心のある方々の会員組織として“輝・友の会”発足 情報誌“輝・ニュース”を発行 |
平成3年 (1991年) |
老人福祉法の改正により当協会が同法30条に規定される 事業者の倒産に備えた“入居者基金制度”発足 |
平成12年 (2000年) |
介護保険制度開始 |
平成13年 (2001年) |
設立20周年記念行事として「シルバー川柳」の募集をスタート |
平成18年 (2006年) |
老人福祉法改正 “入居者基金制度”が一時金の保全借置の一つに位置づけられる |
平成25年 (2013年) |
社団法人から公益社団法人へ移行 |
入居者の保護のために
平成3年、協会は老人福祉法30 条に規定された「法定法人」となり、これを機に、より一層の入居者保護のため「入居者基金制度(現 入居者生活保証制度)」と「苦情処理委員会」を始めました。また、阪神淡路大震災での支援経験を踏まえ「入居者生活支援制度」を発足しました。高齢者に「終の住み処」を提供する有料老人ホーム事業の責任の重さを、事業者と共に担い、入居者保護に努めます。
入居者生活保証制度
事業者の倒産などにより、事業者から入居契約終了時の前払金の返還対象金額が返還されない場合に、入居契約者に「前払金未返還額(500万円を限度)」を協会より支払う制度です。前払金残高が無くなった場合でも、施設の全入居者が退去せざるを得なくなり、入居契約を解除した場合には100万円を保証します(詳細は制度のご案内をご覧ください。)。この制度の利用には、入居者と事業者との間で制度利用契約を締結していただき、事業者が拠出金を協会に支払います。登録された入居者には、協会より保証状が発行されます。
入居者生活支援制度
協会登録ホームが、経営危機や天災などによりサービスの提供が著しく困難になった場合に、職員の派遣などにより、入居者の生活と事業者の運営をサポートします。東日本大震災の際にも、被災したホームと入居者の支援のため救援物資の提供等を行いました。
苦情相談への対応
入居者やご家族から、ホームの運営やサービス等に関する苦情相談を随時受け付けています。必要に応じて、ホームに事情を確認したり、入居者や事業者等と面談するなど問題の解決にあたっています。有識者による苦情処理委員会の設置、フリーダイヤルにてご相談を受け付ける「有料老人ホームなんでも相談―有料老人ホーム110番―」の実施(毎年2回)など、皆さまからの声を有料老人ホーム事業の質の向上へとつなげています。
入居をお考えの方のために
介護保険の開始、老人福祉法の改正等により「有料老人ホーム」は多種多様化し、規模や入居要件、運営形態の異なる様々なホームが存在しています。入居をご検討される皆さまにとっては、選択肢が増えた一方で、自分に合った住まいを見つけるために、今まで以上に知識と情報が必要になっています。協会では正しいホーム選びをサポートするため、情報を分かりやすくご提供しています。
イベント等の案内
有料老人ホームの入居を検討している方への情報提供の場として、東京・大阪・札幌・福岡などで会員事業者等が主催するイベントが開催されています。イベント会場では、講演会やシンポジウムや、協会登録ホームのパンフレットの配布などが行われています。協会では、これらの会員事業者等が主催するイベント等の開催情報をタイムリーに提供します。
講師派遣
本協会では、有料老人ホームの種類や選び方、基礎知識などをテーマとした、各地の消費者センターや老人クラブ等が開催される勉強会・講演会などに、有料老人ホーム等の啓発普及活動の一環として講演を行う講師を派遣しています。消費者向け講演会や相談員の勉強会等でご活用ください。
入居相談
入居に関する一般的なご質問から契約に関することまで、経験豊富な相談員がお応えします。直接ご来訪いただいてのご相談はもちろん、お電話やファックス、お手紙でのお問い合わせも受け付けています。
協会ホームページ
「ホームの入居に関する情報をお探しの方」に向けて、イベントのご案内や、ホーム選びのチェックポイントなどをご説明しています。また、協会登録ホームの費用などの情報を一覧で公開しています。さらに、ホーム名や地域等ご希望の条件で協会登録ホームを検索することができ、検索したホームの詳細情報として重要事項説明書などをご覧いただけます。
「輝・友の会」
「輝・友の会」は、有料老人ホーム入居をお考えの皆さまに継続的に情報提供し、より良いホーム選択にお役立ていただくことを目的として情報発信を行っています。 入会金・年会費等は無料!ご自身の入居をご検討の方も、ご家族の入居をご検討の方も、是非この機会に入会をご検討ください。(業務上の目的による法人や、営利目的での個人の入会等はできません)。
輝・ニュース
協会登録ホームにおける入居者募集情報のほか、有料老人ホーム等に関わる様々な特集記事や協会からのお知らせ、入居者やホーム職員からの投稿コーナーなど、楽しんでお読みいただける情報誌となっています。
有料老人ホームの基礎知識
有料老人ホームについて「これだけは知っておいていただきたい」ことをまとめた冊子を作成しています。「高齢期の住まい」「有料老人ホームのサービスや費用」「契約におけるチェックポイント」などをわかりやすく解説し、また「知っておきたい法律知識」として関連する法律の解説も掲載しています。
事業の質の向上のために
近年、有料老人ホームを始め、サービス付き高齢者向け住宅など、高齢期の住まいが多様化し、有料老人ホームにおけるサービスの質の向上が課題となっています。協会は、高齢者が安心して暮らせる住まいづくり・社会づくりに、事業者の皆さまと共に積極的に取り組んでいます。
職員研修
施設長をはじめホームに勤務する職員を対象にした様々な研修を実施しています。特に「施設長研修」は、全カリキュラムを終了した受講者には修了証書を発行しています。研修で得た知識が実践の場で役立ち、サービスの質の向上となるよう研修内容を適宜見直しています。
研修会の例
・施設長基礎研修※ ・リーダー研修 ・苦情対応研修
※施設長基礎研修を修了した事業所には、各ホーム詳細ページ上に「施設長研修 修了事業者:H〇年度」との記載があります。
サービス第三者評価
有料老人ホームのサービスの質や内容について、その評価のための基準を策定し、サービス第三者評価を実施しています。ホームのサービスの質の向上を目指す上で必要となる、現状把握のための大切な取り組みと考えています。
事業設立相談
有料老人ホーム事業への参入を検討している事業者からの設立相談を受け付けています。 また、標準入居契約書等の作成など、有料老人ホーム事業に関する様々な内容について、 アドバイスや資料の提供を行っています。
協会ホームページ
「ホームの入居に関する情報をお探しの方」に向けて、イベントのご案内や、ホーム選びのチェックポイントなどをご説明しています。また、協会登録ホームの費用などの情報を一覧で公開しています。さらに、ホーム名や地域等ご希望の条件で協会登録ホームを検索することができ、検索したホームの詳細情報として重要事項説明書などをご覧いただけます。
情報発信
協会ホームページなどを通じて、国の制度や重要な事業関連情報等、必要な情報を発信しています。会員事業者には、毎月1回、最新情報を掲載した「協会通信」を発行し、ホームページの専用ページにて各種資料の提供を行っています。また、老人福祉法・介護保険法等の制度改正時には事業者向けの説明会を実施しています。
事業運営サポート
事業に関連する法令や行政の監査基準などを発信するとともに、それらの法令等について具体的な対応方法などをサポートしています。また、日常業務についてのご相談や、表示ガイドラインに基づいた作成物の内容確認など、会員事業者の運営を側面からサポートしています。
また、会員事業者の運営サポート活動の一環として、各地域の会員事業者有志等で運営される「地域連絡協議会」のサポートも行っています。
調査研究、ガイドライン等の策定
有料老人ホーム事業に関わる各種の調査研究を行っています。有料老人ホーム事業の実態については、毎年調査を実施・公表し、有料老人ホームの現状を知る上で、貴重な資料となっています。また、各種ガイドライン等を策定し、広く一般に公開しています。
これまでの調査研究・策定したガイドラインの例